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元SEの学校事務職員が進める私立高等学校進学への道

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夏の暑い時期から始まってくる高等学校の学校説明会、少子化の現在では各校とも趣向を凝らして実施しているようです。私立学校では文化祭のような形式としたり、スタンプラリーや屋台が出ている学校もあるようです。幾多とある高等学校で自分に合うところを探すのは苦労しますが、大きな一つのくくりとして公立か私立か、まずはそこから考えていきましょう。
目次

私立高等学校の納入金は高い?

はい、半分正解で半分間違いです。私立高等学校の授業料は、学校独自の基準で決められており、すごく高いところもありますが、逆にこれでやっていけるの?という安い学校もあります。また、学校に納めなくてはならない金額には、授業料の他に施設費や修学旅行積立金も含まれます。これらは毎月の引き落としとしているところがほとんどですが、入学金や制服代等の毎月でなくて1度きり徴収されるものや、教科書代等の毎年1回徴収されるものもあります。
修学旅行の代金は私立高等学校では高くなる傾向にあります。何十万とかけて海外旅行に行く学校もありますが、毎月の積立て金として納入するので月にすると1万円代のところが多いです。

納入金は授業料だけじゃないんだね。
制服代や体操服、細かいけど上履きなんかも必要だね。

私立高等学校に通うために納める金額は、高いところもあれば安いところもある

  • 納めなくてはならないのは授業料だけではない
  • 1度きり徴収されるものや毎年徴収されるものもある
  • 修学旅行積立金は学校に預けておくお金で、余りが出たら精算される

授業料を軽減する高等学校等就学支援金

高等学校の授業料無償化という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、全世帯無償化になるわけではありません。
世帯年収により補助される金額も異なりますし、国が行っている制度では授業料の部分のみにしか補助が適用されません。
国の就学支援金では、目安世帯年収が590万円までの方には年間396,000円(月額33,000円)まで返済不要の補助金が出ます。また目安世帯年収が590万円以上910万円未満の方には年間118,800円(月額9,900円)となります。あくまで目安年収のため正確には課税標準額と調整控除の額で補助額が確定します。対象となるかどうか正確に知りたい方は文部科学省のHPを確認してください。

また高等学校等就学支援金は4~6月を1期、7月以降を2期として2回に分けて申請します。申請は学校を通して案内が届き、インターネット上から申請します。非常に簡単なので学校から案内が来たらすぐに申請を行いましょう。申請が遅れると過去の月については遡って支給されないので、忘れずに申請を行ってください。

また1期は一昨年度の世帯収入、2期は昨年度の世帯収入に対する課税標準額と調整控除の額で計算した値を基に支給額が決定します。その期間に両親のどちらかが国外で働いている場合、課税標準額と調整控除の額は正確には出てきません。どのくらい国外で稼いでいるか分からないという救済措置なのか、一律9,900円が支給されます。国外で働いているくらいだから世帯年収910万円以上になりそうなものですが…。うらやましいですね。

また病気で働けなくなった場合や解雇された場合等、家計急変という救済措置もあります。いずれにしろ申請が遅れると遡求できないため何かあったら学校にすぐ連絡することが必要です。

制度について分からないことや曖昧な点があるなら学校に確認しよう。
とりあえず申請だけしてみるのもありだよ。

高等学校等就学支援金のまとめ

  • 学校から案内がきたらすぐに申請しよう
  • 働けなくなった場合もすぐに学校に連絡しよう
  • 対象となるかどうか分からない方はとりあえず申請しよう

授業料軽減助成金

国の高等学校等就学支援金に対し、都道府県が行っている補助金が授業料軽減助成金です。神奈川県では私立高等学校等生徒学費補助金、埼玉県では父母負担軽減事業補助金等、各都道府県で名称が異なりますが内容はほぼ同じです。

国の就学支援金と併用でき、国の就学支援金で授業料が無償化にならなかった世帯、神奈川県を例に出すと目安世帯年収800万円までが追加で補助が出て授業料無償化になります。

また授業料以外にも入学金や施設費の一部が支給されます。
ただ条件は各都道府県で異なっており、東京都のように東京都に住所があれば他の都道府県の学校に通っていても良いという緩いところもありますし、埼玉県のように埼玉県に住所があり埼玉県内の学校に通っていなければならないという厳しいところもあります。

いずれにしろこちらも申請をしないともらえないため、学校から案内がきたらすぐに申請を行いましょう。早く申請していればもらえたのに…、数十万円損しているよという人を毎年何名か見ています。

学校からの案内は必ず確認して申請し忘れのないようにしよう

授業料軽減助成金のまとめ

  • 国の高等学校等就学支援金と併用でき、上乗せして補助金が支給される
  • 授業料以外にも入学金や施設費の一部が支給される

高校生等奨学給付金

こちらも各都道府県が行っている制度で、各都道府県では「奨学のための給付金」という名称で案内されています。対象となる世帯はすごく限られていて、生活保護世帯、非課税世帯、家計急変世帯のみに支給されます。対象世帯によって3万~15万程度支給され、これは先に紹介した2つの補助金とは違い使用用途が指定されていません。何に使っても大丈夫です。

対象となる方は限られていると思いますが、いつどのタイミングで家計急変になるか分かりませんし、このような補助金があるということを知っているのは重要です。過年度での申請は受け付けられませんので、家計急変になったらすぐに学校に相談しましょう。

いつ何が起こるか分からないから情報として知っておこうね

高校生等奨学給付金のまとめ

  • 生活保護世帯、非課税世帯、家計急変世帯を対象に支給される
  • 給付金の使用用途は特に指定なし

結局学校は公立か私立かどちらが良いのか

様々な意見があると思いますが、家計が苦しい人ほど私立に入れるべきだと思います。
私立学校は独自の建学の精神に基づいて教育指導をしています。その内容に共感できるようであれば是非私立に入れましょう。やはり公立よりも私立の方が施設が綺麗で快適だったり、熱のこもった教師がいるイメージです。卒業時にはぐっと成長してくれること間違いなしです。

修学旅行積立金はさすがに支給されませんが、補助金を上手に使用して悔いのない学校選びをしましょう。
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