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「前任者が何を考えてこの書類を作ったのかわからない」「引き継ぎ資料がバラバラで使いにくい」——学校事務の情報管理の悩みは、Notionで解決できる可能性があります。学校事務とNotionの相性がよい理由は、文書・データベース・タスク管理をひとつの場所に集約できる点にあります。
私はSE歴10年以上から私立学校事務に転職しましたが、転職後に一番困ったのは「情報の属人化」でした。Notionを導入してからは、マニュアル・引き継ぎ資料・年間タスクの管理が劇的に整理されました。この記事では、学校事務でNotionを活用する具体的な方法を実体験ベースで解説します。




学校事務でNotionを使うメリット
まず、Notionが学校事務に向いている理由を整理します。Notionは「何でも入れられるドキュメントツール」ですが、学校事務特有の課題に対して特に有効です。
| 学校事務の課題 | Notionでどう解決するか |
|---|---|
| 引き継ぎ資料が毎年ゼロから | Notionに業務マニュアルを蓄積することで、年度が替わっても資料が引き継がれる |
| 情報が複数の場所に散在 | Word・Excel・メール・紙に分散した情報をNotionに集約し、検索一発で見つかるようになる |
| 年間タスクの抜け漏れ | 年間スケジュールをデータベースで管理し、担当・期限・ステータスを一覧で確認できる |
| 業者・連絡先の管理が不便 | 業者一覧をデータベース化し、担当業務・連絡先・契約内容を一箇所で管理 |
| ベテランが辞めると知識が消える | Notionに「なぜそうするか」という背景情報まで残すことで、暗黙知を形式知化できる |
活用例1:業務マニュアル・引き継ぎ資料の整備
Notionを学校事務で使う最も重要な用途が、業務マニュアルの作成と引き継ぎ資料の整備です。毎年の異動・退職のたびに「また一から引き継ぎ」という状況を解消できます。
構成例学校事務マニュアルのNotionページ構成
Notionでは「ページの中にページを入れる」入れ子構造が使えます。以下のような階層で整理すると使いやすくなります。
├ 📄 経理業務
│ ├ 月次経理の流れ
│ ├ 年度末処理チェックリスト
│ └ 仕訳の注意点まとめ
├ 📄 給与計算業務
│ ├ 月次給与計算の手順
│ ├ 年末調整の流れ
│ └ よくあるミスと対処法
├ 📄 施設管理業務
│ ├ 備品台帳の見方・更新方法
│ ├ 業者連絡先一覧
│ └ 定期点検スケジュール
└ 📄 入試対応業務
├ 入試当日の役割分担
└ 合否発表・手続き対応の流れ
活用例2:年間タスク管理データベース
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学校事務の年間業務は、法定点検・税務申告・給与計算・入試対応など、時期が決まっているタスクが非常に多いのが特徴です。これをNotionのデータベースで管理することで、「今月やるべきことの抜け漏れ」を防げます。
設定例年間タスクデータベースのプロパティ
| プロパティ名 | 形式 | 使い方 |
|---|---|---|
| タスク名 | タイトル | 「住民税特別徴収の更新」「消防設備点検手配」など |
| カテゴリ | セレクト | 経理・給与・施設・入試・広報など |
| 実施時期 | 日付 | 期限または実施月を入力 |
| 担当者 | 人物(またはテキスト) | 誰が担当するかを明記 |
| ステータス | ステータス | 未着手・進行中・完了・確認待ち |
| 備考・手順リンク | テキスト / リレーション | マニュアルページへのリンクを貼る |
このデータベースを「カレンダービュー」で表示すると、月ごとのタスクが一目でわかります。また「フィルター:今月のタスク・自分が担当」という絞り込みを保存しておくと、毎朝の確認が30秒で終わります。
活用例3:業者・連絡先データベース
施設管理業務では、設備ごとに異なる業者と連絡を取る場面が多くあります。しかし「この設備の担当業者はどこだっけ」という状況が発生しやすいのが学校事務の現場です。Notionのデータベースで業者情報を一元管理することで、この問題を解消できます。
設定例業者連絡先データベースのプロパティ
| プロパティ名 | 内容 |
|---|---|
| 業者名 | 会社名・担当者名 |
| 担当業務 | 空調・電気設備・給排水・清掃・コピー機など |
| 連絡先電話番号 | 代表・担当者直通 |
| メールアドレス | 見積もり依頼・問い合わせ用 |
| 契約更新時期 | 年間保守契約の更新月 |
| 直近の対応履歴 | 「○年○月:エアコン修繕」など |
| 備考 | 緊急時の対応範囲・対応時間外のフロー |
Notionの無料プランで十分か?有料プランとの違い
Notionは無料プランでも学校事務の個人利用には十分対応できます。ただし、複数人で使う場合は制限があります。
| 無料プラン(フリー) | 有料プラン(Plus以上) | |
|---|---|---|
| ページ数 | 無制限 | 無制限 |
| ゲスト(共有) | 最大10名 | 無制限 |
| ファイルアップロード | 5MB/ファイルまで | 無制限 |
| バージョン履歴 | 7日間 | 30日〜無制限(プランによる) |
| おすすめの使い方 | 個人の業務管理・マニュアル整備・引き継ぎ資料 | 事務室チーム全員で共有・ファイル添付多用 |
Notionが向いている人・向いていない人
- 「情報がバラバラ」に課題を感じている
- 引き継ぎ資料を充実させたい
- 年間タスクの抜け漏れを防ぎたい
- Excelやドキュメント管理に慣れている
- 新しいツールへの抵抗が少ない
- PCを使った情報入力が苦手
- チーム全員で使うことを最初から目指している
- 紙・口頭での管理に慣れた職場への一気の導入
- セキュリティポリシーで外部サービスが制限されている
まとめ:Notionで学校事務の「情報の属人化」を解消する
- 業務マニュアル ─ 手順・背景情報をNotionに蓄積して引き継ぎを楽にする
- 年間タスク管理 ─ データベース+カレンダービューで抜け漏れゼロを目指す
- 業者・連絡先管理 ─ 設備ごとの担当業者を一元化してトラブル時の初動を速くする
- 無料プランで十分 ─ 個人利用・10名以内の共有ならフリープランで対応できる
- まず個人で始める ─ いきなりチーム導入より、自分の業務整理から始めるのが成功への近道
Notionは「使い始めるハードルが低く・使いこなすと強力」なツールです。つまり、SE出身者には非常に馴染みやすい感覚があります。しかし、ITリテラシーがそれほど高くない職場でも、個人の業務管理ツールとして使うだけで十分な効果が得られます。まずは自分の年間タスク管理か業務マニュアルのどちらか一方から始めてみてください。








