「ChatGPTって話題だけど、事務の仕事に使えるの?」——そう思っている方、多いのではないでしょうか。
プログラマーやライターが使うツールというイメージが強いかもしれませんが、実は事務職こそChatGPTの恩恵を受けやすい職種のひとつです。文書作成・メール対応・データ整理・調査など、毎日繰り返す定型業務との相性が抜群です。
私はSEとして10年以上さまざまなシステム・ツールを使い倒してきました。現在は学校事務職員として働きながら、ChatGPTを日々の業務に積極的に活用しています。本記事では明日からすぐ使える活用法8選を、実際のプロンプト例とあわせてご紹介します。
ChatGPTって難しそうで…。ITに詳しくない事務職員でも使えますか?
むしろ事務職の方こそ相性抜群ですよ!文章を書いたり、情報を整理したりする作業がメインなので、プログラミング知識は一切不要です。日本語で話しかけるだけでOKです。
▼ 事務職でのChatGPT活用法 早見表
| # | 活用シーン | 時間削減効果 | 難易度 |
|---|
| ① | ビジネスメール・文書の作成 | 1通あたり10〜20分 → 2〜3分 | ★☆☆ 簡単 |
| ② | 議事録・報告書の要約・整形 | 30分 → 5分 | ★☆☆ 簡単 |
| ③ | 法令・規則の内容確認・解説 | 調査時間を大幅短縮 | ★★☆ 普通 |
| ④ | Excel関数・操作のサポート | 調べる時間ほぼゼロ | ★☆☆ 簡単 |
| ⑤ | 年間スケジュール・業務計画の作成 | 1〜2時間 → 15分 | ★☆☆ 簡単 |
| ⑥ | クレーム・難しい問い合わせの返答案 | 悩む時間を大幅削減 | ★★☆ 普通 |
| ⑦ | 研修・勉強会の資料・台本作成 | 半日 → 1〜2時間 | ★★☆ 普通 |
| ⑧ | アイデア出し・改善提案の壁打ち | 思考の加速・整理 | ★☆☆ 簡単 |
▼ 事務作業ごとのChatGPT活用しやすさ(5段階)
①ビジネスメール・文書作成|最も手軽で効果が大きい
事務職が最も時間を使っている作業のひとつがメールや文書の作成です。「どう書けばいいか悩む」「丁寧な表現が思い浮かばない」という場面に、ChatGPTは驚くほど役立ちます。
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▼ 実際に使えるプロンプト例
💬 プロンプト例①:お断りメール
以下の状況に合わせた丁寧なお断りメールを書いてください。
・相手:〇〇株式会社 営業担当 田中様
・内容:サービス導入の提案をお断りしたい
・理由:今年度の予算が確定しており、新規契約が難しい
・トーン:丁寧かつ誠実に、今後の関係を壊さないように
💬 プロンプト例②:お礼メール
以下の内容で、簡潔で温かみのあるお礼メールを作成してください。
・相手:外部講師の鈴木先生
・内容:研修会でのご講演に対するお礼
・補足:参加者からも大変好評だったことを伝えたい
こんなに具体的に指示すれば、いい文章が出てくるんですか?
そうです!コツは「相手・内容・トーン」を具体的に伝えることです。「メールを書いて」だけだと汎用的な文章になりますが、状況を細かく伝えるほど実用的な文章が出てきます。SEで言う「仕様書を丁寧に書くほど良いシステムができる」のと同じ感覚です。
②議事録・報告書の要約・整形|貼り付けるだけで完成
会議後の議事録作成や、長い文書の要約作業も、ChatGPTが得意とする分野です。文章を貼り付けて「要約して」と言うだけで、構造化された文章に整形してくれます。
💬 プロンプト例:議事録の整形
以下の会議メモを、見やすい議事録に整形してください。
【出席者】〇〇、△△、□□
【日時】〇月〇日 14:00〜15:00
(ここに会議メモをそのまま貼り付け)
▼ 出力形式:
・議題ごとに見出しをつける
・決定事項と未決事項を分けて記載
・担当者と期限も明記する
💡 SE出身者のひとこと
会議中にスマートフォンの音声入力でメモを録りながら、会議後にそのテキストをChatGPTに貼り付けると
5分で議事録が完成します。私は学校の職員会議でこの方法を使い始めてから、議事録作成時間が劇的に短くなりました。
③法令・規則の内容確認|難しい条文をわかりやすく解説してもらう
事務職は法令・規則・通知文に目を通す機会が多いですが、難解な条文に悩む場面も少なくありません。ChatGPTに「わかりやすく説明して」と頼むと、平易な言葉で解説してくれます。
💬 プロンプト例:法令の解説
以下の条文を、事務職員でも理解できるよう、わかりやすい言葉で説明してください。また、実務でどう対応すべきかも教えてください。
(ここに条文や通知文のテキストを貼り付け)
⚠️ 注意:ChatGPTの回答はあくまで参考情報です。法的に重要な判断は必ず担当部署・上位機関に確認してください。特に補助金申請・個人情報・懲戒処分などの重要事項は鵜呑みにしないことが大切です。
良い質問です!ChatGPTには学習データの期限(カットオフ)があるため、最新の改正法令や直近の通知には対応していないことがあります。最新情報は必ず公式サイトや担当部署で確認する癖をつけておくのが大切です。
④Excel関数・操作のサポート|もうネット検索しなくていい
「この計算をExcelでやりたいけど、どの関数を使えばいいかわからない」——そんなときにChatGPTは最高の相談相手です。やりたいことを日本語で説明するだけで、関数式を教えてくれます。
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💬 プロンプト例:Excel関数の相談
Excelで以下のことをしたいのですが、どの関数を使えばよいか教えてください。
・A列に職員名、B列に所属、C列に出勤日数が入っている
・D列に「出勤率(出勤日数÷20)を%表示」したい
・また、出勤率が80%未満の人の名前だけをリストアップしたい
💡 SE出身者のひとこと
SEの頃はプログラミングコードをChatGPTに書いてもらっていましたが、学校事務に転職してからはExcelの数式を作ってもらうのに大活躍しています。
「やりたいこと」さえ明確に伝えれば、VBAマクロまで書いてくれるのでかなり強力ですよ。
VBAマクロまで作ってくれるんですか!?それは使ってみたいです。
できますよ!「毎月の出欠データを自動集計して別シートに転記するマクロを作って」という感じで頼むと、コードを書いてくれます。ただし動作確認は必ず自分でしてから使うのがお約束です!
⑤年間スケジュール・業務計画の作成|抜け漏れを防ぐ強い味方
「毎年同じ業務なのに、スケジュール作成に時間がかかる」という方にも、ChatGPTは役立ちます。業務内容を伝えるだけで、月別・週別のスケジュール表を一瞬で生成してくれます。
💬 プロンプト例:年間スケジュール作成
学校事務職員の年間業務スケジュールを作成してください。
・対象:公立小学校の事務職員
・形式:月別に主な業務を箇条書きで
・特に重要な時期(3〜4月、12月)は週単位で詳細に記載
・経理・給与・文書管理・施設管理を含める
スケジュール作成まで!これは新任の方には特に助かりそうですね。
そうなんです!私が転職したての頃にこれがあったら…と思います笑。出てきたスケジュールに自分の学校特有の業務を追記するだけで完成するので、引き継ぎ資料作りにも使えますよ。
⑥クレーム・難しい問い合わせへの返答案|悩む時間をゼロに
保護者からのクレームや、答えにくい問い合わせへの返答に悩んだとき、ChatGPTに相談すると複数の返答パターンを提示してくれます。
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💬 プロンプト例:クレーム対応の返答案
以下のクレームに対して、誠実かつ角が立たない返答文を3パターン作成してください。
・状況:給食費の引き落とし日を事前に十分周知できず、保護者から「急すぎる」とクレームを受けた
・こちらの落ち度は認めつつ、過度な謝罪にはならないようにしたい
・今後の改善策も一言添えたい
⚠️ 注意:生成された返答はあくまで「たたき台」です。実際に送付する前に必ず内容を確認・修正し、管理職への相談が必要な案件は必ず相談してから対応してください。
クレーム対応ってどう返せばいいか毎回悩むので、これは助かります!
私も最初はそうでした。ChatGPTに相談すると「こんな視点もあるか」と気づかされることも多いです。一人で悩まず、AIを壁打ち相手にするのが今の私の使い方です。
⑦研修・勉強会の資料・台本作成|半日の作業が1〜2時間に
研修会の資料や説明の台本作りも、ChatGPTが大幅に手伝ってくれます。「こういうテーマで研修をしたい」と伝えるだけで、構成・内容・台本まで一気に出てきます。
💬 プロンプト例:研修資料の構成作成
以下の研修会の資料構成と、各スライドの説明台本を作成してください。
・対象:新任の事務職員
・テーマ:学校の文書管理と収受印の正しい使い方
・時間:30分
・形式:スライド6枚分の構成 + 各スライドの話す内容(台本)
・トーン:わかりやすく親しみやすく
⑧アイデア出し・改善提案の壁打ち|一人ブレストの相棒に
「業務を効率化したいけど、何から手をつければいいかわからない」——そんなときの思考の整理役・壁打ち相手としても、ChatGPTは優秀です。
💬 プロンプト例:業務改善のアイデア出し
学校事務の以下の業務を効率化するアイデアを10個出してください。
・現状:毎月の出欠データを各クラスから紙で回収し、Excelに手入力している
・課題:入力ミスが多い・時間がかかる・データの集計に手間がかかる
・制約:大きな予算はかけられない・ITに詳しくない先生でも使える方法が望ましい
AI相手に壁打ちって、ちゃんと使えるんですか?一人でブレストするより良いですか?
全然違います!一人だとどうしても思考が偏るんですが、ChatGPTは「自分では思いつかない視点」を次々と出してくれるので、アイデアの幅が広がります。SEのときも仕様検討の壁打ちに使っていましたが、事務でも同じくらい役立ちます。
ChatGPTを仕事で使うときの注意点3つ
便利なChatGPTですが、使い方を誤るとリスクになる点もあります。特に公務員・事務職として使う場合は以下の3点を必ず守ってください。
| # | 注意点 | 理由・対策 |
|---|
| ① | 個人情報・機密情報を入力しない | 入力データがAIの学習に使われる可能性があります。氏名・住所・成績などは絶対に入力しないこと。架空の情報に置き換えて使うのが安全です。 |
| ② | 生成された内容をそのまま使わない | ChatGPTは誤った情報を自信満々に出力することがあります(ハルシネーション)。必ず内容を確認・修正してから使ってください。 |
| ③ | 職場のルールを確認する | 組織によってはAIツールの業務利用を禁止・制限している場合があります。まず上司や情報管理部門に確認しましょう。 |
個人情報は絶対入れちゃダメなんですね。気をつけます!
そこだけは本当に注意してください。たとえば「○○さんの給与計算をして」ではなく「Aさんの給与計算をして」と架空の名前で入力するなど、情報を匿名化・汎用化する工夫が大切です。SEとしてセキュリティを意識してきた経験がここでも活きています。
まとめ|ChatGPTは事務職の最強の時短ツール」
ChatGPTを事務職の仕事に活かす8つの方法をご紹介しました。最後に改めて整理します。
- ✅メール・文書作成:「相手・内容・トーン」を伝えるだけで完成
- ✅議事録・報告書の整形:メモを貼り付けるだけで5分で完成
- ✅法令・規則の解説:難しい条文を平易な言葉で説明してもらう
- ✅Excel関数のサポート:やりたいことを日本語で伝えれば式を作ってくれる
- ✅年間スケジュール作成:業務の抜け漏れ防止に活躍
- ✅クレーム対応の返答案:複数パターンを提示してくれる
- ✅研修資料・台本:構成から台本まで一気に作れる
- ✅アイデア出し・壁打ち:一人ブレストの最高の相棒
最後まで読んでいただきありがとうございました!「難しそう」と思っていたChatGPTが、少し身近に感じてもらえたら嬉しいです。まずは一番簡単な「メール作成」から試してみてください。きっと「もっと早く使えばよかった」と思うはずです😊